昨日(2009.3.27)、税制改正法案が、衆院本会議において与党など出席議員の3分の2以上の賛成多数で再可決、成立しました。
昨年は、税制改正法案が年度内に成立しないという異例の事態になりましたが、今年は無事年度内に間に合ったということです。税制改正項目は、4月1日から適用されるものが多いので、関係者もほっとしていることでしょう。
国会がねじれている状態は、去年も今年も同じなのに、何が違ったのでしょうか。
昨年は、参議院で、衆議院可決(2月29日)から60日間可決も否決もされませんでした。この日をもって否決したとみなされ、衆議院の再可決が可能になりました。。
今年は、昨日参議院で否決されたため、即日衆議院で再可決して成立。早く否決された方が早く成立するという、不思議な関係です。
【税制改正法案可決・成立日】 2003.3.27 参議院可決 2004.3.26 参議院可決 2005.3.30 参議院可決 2006.3.27 参議院可決 2007.3.23 参議院可決 2008.4.30 衆議院再可決(4.29参議院みなし否決) 2009.3.27 衆議院再可決(3.27参議院否決)
なお、予算については、衆参両議院で賛否が異なった場合でも、再可決することはなく、両院協議会を開催し、意見が一致しなければ、衆議院の議決が優先されます。
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■日本国憲法
第59条
法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる。
2 衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決したときは、法律となる。
3 前項の規定は、法律の定めるところにより、衆議院が、両議院の協議会を開くことを求めることを妨げない。
4 参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて60日以内に、議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる。
第60条
2 予算について、参議院で衆議院と異なつた議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は参議院が、衆議院の可決した予算を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて30日以内に、議決しないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。
2009年3月28日 <6:44 > 田中良幸 |