田中良幸税理士事務所 トピックス
トピックス

気になるニュース

アマゾン社への巨額の課税処分

これは、大きな問題ですね。

専門的に簡単に説明しましょう。
日本の税法では、日本国内にPE(恒久的施設)を置かない限り、日本において納税義務は発生しません。

アメリカの会社が日本に倉庫を置いて、商売をしていました。通常「倉庫」は、PEに該当しないという取扱いなのですが、これらは、倉庫以上の機能を果たしているので、PEに該当し、日本における納税が必要となる、との判断です。

———————————————————————-

■アマゾン・ドット・コム:関連会社、140億円追徴 東京国税局「国内に営業実態」
 米国のインターネット販売大手「アマゾン・ドット・コム」の関連会社が東京国税局の税務調査を受け、05年12月期までの3年間で延滞税を含め約140億円の追徴課税を受けていたことが分かった。アマゾン側が米国で申告していた日本国内の売り上げについて、日本で申告すべきだったと指摘したとみられる。アマゾンは指摘を不服とし、日米の2国間協議を申請。両国の税務当局間で協議している。

 指摘をうけたのは、北米以外の販売を統括している「アマゾン・ドット・コム・インターナショナル・セールス」(米シアトル)。

 関係者によると、セールス社は日本国内でインターネットを通じて書籍やCDを販売する際、「アマゾンジャパン」(東京都渋谷区)と「アマゾンジャパン・ロジスティクス」(千葉県市川市)に商品の発送業務などを委託。セールス社は支店などの恒久的施設を日本国内に持たないため、日米租税条約に基づき日本に納税する必要がないと判断し、申告しなかった。しかし、国税局はアマゾン側の営業実態が日本国内にあり、数百億円の所得を申告すべきだったと認定したとみられる。

 アマゾン・ドット・コムは08年度の年次報告書で課税処分を受け、現在、日本の国税当局と協議していることを公表している。アマゾン社は95年設立。日本語サイトは00年に開設された。

(09.07.06 毎日新聞)

 
2009年7月6日 <12:02 >  田中良幸
 
 
 
 
【 田中良幸著書 】
田中良幸著書 税理士のための相続をめぐる民法と税法の理解 民法<相続編>を逐条的に事例解説
税理士のための相続を
めぐる民法と税法の理解
民法<相続編>を
逐条的に事例解説