今年度の上半期は、史上初めて、法人税収がマイナスになったそうです。
今年の2月決算法人から、欠損金の繰戻し還付制度(法人税法80条)が復活したことが大きいと想像します。今年度赤字の場合、前年度納めた法人税を戻してもらえる制度です。つまり、昨年度黒字、今年度赤字というパターンの法人が多いということです。
これでは、「事業仕分け」を一生懸命やって、支出を削減しても、財政の厳しさは改善しませんね。
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■法人税収、1.3兆円の赤字 4~9月、国債の増発不可避
財務省が2日発表した9月末時点の税収実績によると、2009年度上期(4~9月)の一般会計税収は10兆923億円と、前年同期比で24.4%減った。企業が納めすぎた税金を払い戻す還付金が膨らんで法人税収が1兆3075億円の還付超過になり、赤字に陥ったことが主因だ。所得税や消費税なども軒並み前年同期を下回った。09年度の一般会計税収は30兆円台まで落ち込み、国債の大幅増発が避けられない情勢だ。
財務省によると、9月末の段階で法人税が還付超過になったのは、比較可能な資料がある1960年度以来初めて。
(2日 日本経済新聞)
2009年11月14日 <5:58 > 田中良幸 |