田中良幸税理士事務所 トピックス
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税務関係

押印義務廃止と相続税申告

相続

相続税の申告義務者は、相続人(または受遺者、以下同じ。)1人1人ですが、一般的には共同して「連署」で行うこととされています。

◆相続税法 第27条(相続税の申告書)

5 同一の被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した者又はその者の相続人で第1項、第2項又は第3項の規定により申告書を提出すべきもの又は提出することができるものが2人以上ある場合において、当該申告書の提出先の税務署長が同一であるときは、これらの者は、政令で定めるところにより、当該申告書を共同して提出することができる。

◆相続税法施行令 第7条(申告書の共同提出)

法第27条第5項の規定により2人以上の者が共同して行う法第27条第1項又は第2項の申告書の提出は、これらの者が1の申告書に連署してするものとする。

相続人が独立して申告する場合にも、税額計算の仕組上他の相続人情報を記載する必要があります。しかし、この度の改正により、押印義務が廃止されると、申告する人としない人の区別がつかなくなります。

そこで、このような手当がされました。

「複数の相続人等がいる場合の相続税の申告書の作成方法」
~ 押印をせずに相続税の申告書を提出する場合~

要するに、1)申告しない相続人に係る申告書第1表を提出しないか、2)申告しない相続人の氏名及び金額欄を斜線で抹消するか、ということです。

このようなことのないように、是非とも相続人全員仲良く共同提出するようにしましょう。そうでなければ、e-Taxを利用しましょう。

 
2020年12月30日 <17:58 >  田中良幸
 
 
 
 
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