退職金は、税制上優遇されています。勤続1年当たり40万円(20年超えたら70万円)という控除があり、5年務めて200万円受け取っても税金はかかりません。
この退職金の特典と年間103万円(住民税は100万円)というパート給与の「壁」とを両立しようという狙いです。
本来は給与とすべきものを退職金に付け替えていると認定される危険性もあると思いますが、これをクリアすればグッドアイディアです。
———————————————————————-
■パート退職金、勤続5年で最大40万円に・・・三井住友海上火災
三井住友海上火災保険はパート職員の退職金を能力に応じて大幅に引き上げる新制度を2008年度から導入した。
勤続年数が5年の場合、一律2万円だったものが20万~40万円に増え、勤続10年の場合、一律42万円だった支給額が90万~180万円に増える。パート職員の大半は主婦のため、能力が高くても、夫が所得税の配偶者控除を受けられる年収103万円を超えないように勤務時間を調整したり、昇給しても勤務時間を減らして給与を抑えるケースが多かった。
新制度は昇給分を切り離して積み立てることで、年収を所得税の配偶者控除の上限である103万円以内に抑え、積み立て分を退職時に一括して受け取れるようにした。
(08.06.03 読売新聞)
2008年6月4日 <5:58 > 田中良幸 |